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#636
浦靖宜
ゲスト

最近はすっかり、決定論者のような態度をとっている私ですが、
昨日、SF作家テッド・チャンの短編集『息吹』の中の最初の短編「商人と錬金術師の門」を読んだら、それはタイムトラベルもので、しかも過去も未来も決定されており、それらをタイムトラベルで変えようと思っても変えられない。というよりタイムトラベル自体が織り込み済みの時間軸であるというお話でした。ずいぶん私好みのお話だなと感じました。
『メッセージ』というタイトルで映画化された彼の短編「あなたの人生の物語」(『あなたの人生の物語』所収)は主人公の時間感覚が変わる話で、主人公の最後の選択もとても好きで、お気に入りの小説ですが、私が決定論に好意的なのも、そうした作品に触れてきたからなのかと思いました。
特に2000年代に入ってからは、(特に日本では)アニメ版『時をかける少女』や『魔法少女まどかマギカ』『僕だけがいない街』など結局過去や未来は変えられない、あるいは仮に変えられたとしても、別の何かを断念せざるを得ないみたいな作品が多く作られるようになりました。普通にそういう作品に影響を受けてるからなんだろうと、昨日の小説を読んで振り返りました。

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