1 最新論文紹介
「瞬間と実存――九鬼周造の時間論」(関西大学『文学論集』第七十巻、第一・二合併号、 2020年9月)が刊行されました。本篇は、近い将来の出版を期す著書『瞬間と刹那』中の一章を占める予定です。
2 行事の状況
(1)木岡哲学対話の会
◎10月23日(金)18:00-20:00 吹田市メイシアター(吹田市文化会館、阪急吹田駅下車徒歩3分)第1会議室
出演:水野友晴(関西大学文学部准教授)
テーマ:「日本的なるもの」の批評と探求
内容:哲学思想と現実世界との関係の例――「日本的なるもの」に関する戦前の京都学派の探求(昭和15年頃)を批評し、現代的観点から対話的再探求を試みる。
10月例会からは、従来の形式に戻り、会場での発表・討論を行います(オンライン中継は行いません)。参加者各位には、万全の感染防止対策をお願いします。
9月例会(口ノ町一男「デジタル・テクノロジーと地域防災」)は、Zoomで会場と各地を結ぶ同時多元中継方式で行われました。
(2)木岡哲学塾
(3)『随眠の哲学』読書会
いずれも9月の「新着情報」でお知らせしたとおり、順調に予定を消化しています(変更はありません)。
3 来年度の方針
主宰行事三つのうち、「木岡哲学対話の会」は、2021年3月をもって終了します。残る二つのうち、『随眠の哲学』読書会は、参加中の有志と相談のうえで、来年度以後も続ける心づもりをしています。「木岡哲学塾」については、今年度のプログラムを一新し、メンバーも入れ替えて、新年度に臨みます。ついては、以下の要領に沿って塾生を新規に募集します。関心のある方は、参加についてのご検討をお願いします。
◎「木岡哲学塾」塾生募集
[趣旨]
広い意味での哲学に興味のある人、考えることが好きな人に、「哲学とは何か」を、身をもって体験してもらう授業。
上半期(春期)のテーマは、「哲学とは何か」。世間でイメージされている「哲学」の知識を教授するのではなく、「自分のテーマを自分で考え、自分の言葉で表現する」という、本来の哲学を実践する。各回2時間の前半は、各自が自分で考えるための材料を提供するレクチュア(50分)。講義自体は、これまで世に流通してきた哲学に替わる新たな学問、主宰者の提唱する「風土学」への導きとなることをめざす。休憩(10分)をはさんで後半は、それを受けて塾生から出されたテーマをめぐる「哲学対話」(60分)。
下半期(秋期)の講義テーマは、「時間とは何か」。「時間」は、誰にとっても身近な関心の対象でありながら、その本質が謎とされてきた問題である。古今東西の時間論を比較検討し、たがいの共通点と相違点を明らかにすることによって、東西両世界が〈対話の場〉を開くための条件を明らかにする。前後半の時間配分は、春期に同じ。ただし、後半の哲学対話では、塾生による意見発表・討論も随時取り入れる。
[参加資格・条件]
年齢・身分・学歴・職歴を問わず、上記の趣旨に賛同される方。哲学などの知識や学習履歴は不問。知識・教養志向ではなく、自分のテーマに沿って〈生きる知恵〉を哲学に期待する方。高卒程度の基礎学力――具体的には、HP連載中の「エッセイ」が読みこなせる程度の教養――を、参加の条件とする。参加費(資料代・お茶代)は、各回500円。
ご参考までに、これまで行った講義(前半の約1時間分)2回分の動画(塾生のお一人が撮影されたもの)を提供します。
[開催要領]
原則として、隔週水曜18:30~20:30に、木岡オフィス(阪急京都線相川駅徒歩1分)で開催。春期(4月~7月)、秋期(9月~12月)各8回の予定。プログラム(講義テーマ・内容、スケジュール)は、11.21の更新情報において公開する。
[申込手続き]
参加希望者は、哲学に寄せる関心など、参加したい理由を添えて、主宰者まで口頭もしくはメール等によって申し込むこと。募集人数は、若干名(先着順)。オフィス・アワー(次項)での来談歓迎。
[オフィス・アワー]
金曜午後2時-5時を、「オフィス・アワー」として広く開放します。大学のオフィス・アワーは、学生が事前予約なしに研究室を自由に訪問できる制度ですが、当方の場合、来談者が重ならないよう、事前予約をお願いします(n.kioka@s3.dion.ne.jp)。
上記の用件のほか、来られる方の立場や事由を問わず、どんなことについても相談に応じます。気楽な雑談でも結構です。