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#526
土屋隆生
ゲスト

早速ですが、浦さんが提示された「記号」と「証明」の関係についての疑問について、上手く伝わるかどうか分かりませんが、次のとおり考えてみました。「水」と「H2O」を例としておられるので、それをそのまま使って集合論的に説明させていただきます。

まず、世間で広く水と認識されている物質である「水」が1ℓあるとします。そして、その「水」は、「純水」100cc、海水100cc、雨水100cc、その他川の水等が700ccの不純物の混じった混合水だとします。もし、その混合水から「純水=H2O」だけを正確に分離した場合、その量は、100cc <「純水=H2O」の量 <1ℓ の範囲となり、残りが不純物です。この場合、「純水」は世間でいう「水」の範疇に入り、かつ「水」を構成する主要な要素であるということができます。

人びとが「純水」が「H2O」であることなど知らずに生きていた時代が過ぎて、近代に入って、元素とか分子という概念が確立され、「水」を構成する「純水」が水素2と酸素1の割合で化合した物質であることが発見され、実験で再現することもできるようになり、それが「証明」されるまでになった結果が「H2O」です。このように、「H2O」ももちろん「記号」ですが、この記号化はHもOも量的にも質的にも実験等で「証明」された事実についての「証明」を簡潔にするための手段として、発見した科学者が主となって決めたものです。一方、同じように記号化された「水」の方は、広辞苑の説明にもあるように、日常生活において「時代をまたぐ多数の人がその呼称でいいよ」ということを基準として長い間に共通の言葉として記号化されたものだという違いがあります。これとの関係で言えば、説明の最後の方で書いておられたXYZの件については、XYZという手段として記号化された呼称が“片方の地球”とは違うというだけで、水素と酸素でできているという本質には変わりないと考えればいいのではないでしょうか。

三平方の定理は、発見したのはピタゴラスですが、定理自体は人間が存在しない太古の昔から存在していたことは確かです。宇宙に関する現象や物質の発見はこれからも続いていきますが、観測等にもとづく証明ができた都度記号化された呼称で呼ばれることになるのだと思います。今回も、あまり大したことも書いていないのに、説明がくどくなってしまいましたが、もっとスッキリした説明ができるといいのですが・・・・・・・・。 土屋

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