テリコダム訴訟 これはダム建設の最中に絶滅寸前の貴重種の魚が生息していることがわかり 法律のもと工事のさし止め請求がなされ それまでの工事にかかる莫大な金額に加えて原状回復義務まで命じられた裁判になります。注目すべき点は 自然の権利が認められ 魚が裁判の当事者になりその種の保護のために金額のいかんにかかわらず それに比較衡量できない価値をみいだしたことにあります。こうした動きを法の緑化と豪傑は考えました。これは開発をおこなうものには その開発の前に入念な環境ハラスメントを行う必要がうまれそれにともなうコスト高と一歩間違えれば 環境保護は 開発にとりくむものには非常に難しい問題を提起します。また逆に法的に保護されていない絶滅種がいなければ 開発工事にある歯止めがきかなくなってしまう可能性も生まれます。開発と環境保全 この相反するベクトルの調整 妥協点がどこにおちつくか ここに科学と建設にかかわるものの良心が問われるとおもうのです。