〇『〈あいだ〉を開く――レンマの地平』世界思想社、2014年
『風土の論理』(2011年)と『邂逅の論理』(2017年)の中間に位置する著作。前者を完成する何年か前、山内得立『ロゴスとレンマ』(岩波書店、1974年)から、西洋哲学の「ロゴス的論理」とは異なる東洋の「レンマ的論理」を知って、これを活かしたいと考えました。急病(脳卒中)で倒れた2012年夏以後、いわばリハビリのつもりで手がけたこの書によって、ロゴス的な矛盾律・排中律を超える〈あいだ〉の論理、〈出会いの哲学〉に必要な〈縁〉の思想を具体化することができました。本書をステップとすることで、年来の課題であった〈邂逅の論理〉に取り組む準備が整ったという次第です。