返信先: 朝鮮語での校歌斉唱について

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#5490
浦靖宜
ゲスト

はじめまして。

私も木岡先生のご見解以上のものは持っていませんので、単なる蛇足でしかないわけですが、考えたことを書き留めておこうと思います。

現在のところ京都国際高校の校歌が朝鮮語のみであるなら、それを歌う以外に選択肢もないので、本来であれば何も問題にならないはずです。

特に物議を醸したのは、歌詞に日本海の韓国側の呼称である東海(トンへ)がある部分だそうですが、これも本来であれば何も問題にならないはず。例えば、私たち日本人は樺太と大陸の間の海峡を間宮海峡と呼んでいますが、諸外国はタタール海峡と呼んでいます。国や言語、歴史が異なれば、地名も異なるのはあまりにも当然のことであり、「その呼称は間違っている」という指摘は頓珍漢です。

もちろん、日本海=東海をめぐって、日本と韓国で呼称問題が生じていることは知っています。国際的な正式名称をどうするかに関しては、政治的な問題になるのでしょう。

とはいえ、そのことは、京都国際高校の校歌とは本来何の関係もないはずです。京都国際高校が、生徒に日本海は東海と呼ぶような教育を行なっているのなら話は別ですが、そのような事実があるようにも思えませんし、仮に、そのような教育が行われていても、それでも本来の呼称問題とは関係ないはずです。

例えば、私が韓国人と話をしていて、相手が「この間、東海で泳いでね〜」と述べたのに対して、
「東海なんて言うな!ここは日本だぞ!日本海と呼べ!」と怒ったら、私の方がおかしいでしょう。

相手にとっては、あの海は東海で、私にとって日本海。単にそれだけのはずなのです。

そこに、わざわざ呼称問題という政治的イシューを持ち込む人たちは、別に甲子園に興味があるわけでも、京都国際高校に興味があるわけでもなく、それを肴に反韓感情をぶちまけたらスッキリするからそうしているのでしょう。
それは褒められた行為ではないと思います。

今回の校歌は、本来、政治問題とは無関係であり、物議を醸している人たちがそれを勝手に政治問題として騒ぎ立てている。そうした迷惑騒動として、私は今回の問題を捉えています。

(とはいえ中には本気で、「日本では日本語以外の校歌はあってはならない」と考えている人もいるかもしれませんね。そう思う気持ちも、全くわからないわけではないです。だとしたら「スッキリしたいからそうしてるだけ」と言う私の物言いは少々失礼なのかもしれません。表現の自由は保障されているので、「韓国語の校歌はけしからん」と意見を述べる自由もあるとは思います。しかし、どのような理屈でそれを相手に強制できるくらいに正当化できるのかは、私のような若輩者にはよくわかりません)

最後に補足だけしておけば、

やはり使用を控えるべき呼称はあるとは思います。
例えば、中国を指す支那は、本来は英語のChinaと同じく、秦を語源にした呼称であり、それ自体に負の意味はないですが、かつて日本が侵略(この言葉が強く感じるのであれば、侵出とでも置き換えてください)した当時使われていた呼称なので、今は控えた方がいいとは思います。ソウルを京城と呼ぶのも控えた方がいいでしょう。
過去の負の歴史を思い起こさせる必要などないという配慮から、ある特定の呼称を控えることはあり得ることと思います。
東海はそれに当たらないので、全く問題にならないと思います。

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