1 動画のリニューアル
先月お知らせしたとおり、「プロフィール動画」を更新しました。5分程度の長さですが、哲学についての私の考えをハッキリ説明しています。ぜひご覧ください。
2 主宰行事について
サイトを開設して1年余り。毎月三つの主宰行事について、ご案内してきました。コロナ・ウィルス感染禍に明け暮れた2020年が、間もなく終わろうとするこの機会に、あらためて各行事の意義と内容をご説明します。
・木岡哲学対話の会
関西大学在職中(1997~2019)、大学院科目「人間環境学研究」を、広く一般社会人が参加できるよう開放し、学生・教員・社会人の〈出会いの場〉として運営しました。退職を前にした時期、十数年にわたって参加しつづけた社会人から、ぜひ継続してほしいとの要望を受け、2019年4月から新たに設けた交流の場が、「木岡哲学対話の会」です。
月1回の例会(8月、12月を除く)を、2年にわたって続けてきました。今年は、ウィルス感染禍のあおりを受けて、2・3・4月の例会を中止するなど、予期せぬ事態に見舞われました。2020年度は、来年1・2・3月の開催を予定していますが、本会はいちおう今年度をもって終了させていただくつもりです。
《今後の予定》(Zoomによる中継は行いません))
〇2021年1月22日(金)18:00―20:00 吹田市サンクスホール第二会議室
出演:船曳秀隆(詩人)
テーマ:「詩のコスモロジー──あなたも造語の達人に!」
内容:言葉を詩的に繋ぎ合わせる創作熟語・漢字を通して、言葉が秘める魅力を再発見する。詩的宇宙を、自身の創作活動と作品に即して具体的に明らかにする。
〇2021年2月26日(金)18:00-20:00 吹田市サンクスホール第二会議室
出演:大川哲次(弁護士)
テーマ:「更生の道を拓く――篤志面接委員の30年」
内容:30年以上にわたり、「篤志面接委員」として、犯罪者や非行少年の更生に尽力してきた弁護士が、今日までの自身の生き方を顧みて信条を語る。
〇2021年3月26日(金)18:00-20:00 吹田市文化会館(メイシアター)第一会議室
出演:参加者全員
テーマ:「哲学対話を振り返る」
内容:前身「都市の風土学」から、現在の「哲学対話の会」に至るまでの対話の歴史を振り返り、各自それぞれの思いを語る。
・『随眠の哲学』読書会
山内得立『ロゴスとレンマ』(岩波書店、1974年)の読解に取りかかったのは、5年以上前。難解なこの書を、輪読形式でようやく読み終え、この春からテクストを山内の遺著『随眠の哲学』(岩波書店、1993年;燈影社、2002年)に替え、数名の有志とともに読み進めています。2021年度も継続して行い、同書を読み終えた後は、参加者と相談して、新しいテクストを選ぶ予定です。
・木岡哲学塾
「プロフィール動画」で語った「風土学」を、私の哲学として講義するとともに(前半)、参加者から提出された問題をテーマとして、ご一緒に考える時間を提供しています(後半)。じっさいの講義については、10月の「新着情報」に収められた2本の動画をご覧ください。
以上三つの行事は、どれも私にとって欠かせない重要な意味をもっています。これらは、在職中から私が手がけてきた研究教育の方針を継いで、発展させたものです。退職してから、これらの活動に気兼ねなく打ち込める自由な環境が実現しました。
3 「木岡哲学塾」参加者募集
来る2021年度のプログラムについては、以下の案内をご覧ください。
4 最新論文刊行
本年2本目の論文「大森時間論の射程」(『関西大学文学論集』第七十巻第三号、二〇二〇年十二月)が刊行されました。10月に公刊された「瞬間と実存――九鬼周造の時間論」(「研究実績」に掲載)の続篇です。これらは、来年中の出版を期す新著『瞬間と刹那』に収録される予定です。